植物の眠りと目覚めを制御する
― 園芸作物の休眠・開花制御とその分子機構 ―
- 演題
- 植物の眠りと目覚めを制御する
― 園芸作物の休眠・開花制御とその分子機構 ― - 講演者
- 富永 晃好 博士(静岡大学 農学部 生物資源科学科)
- 使用言語
- 日本語
- 日時
- 2026年9月29日(火曜日) 11:00~12:00
- 場所
- L12会議室
- 内容
植物の発芽、休眠、開花などの過程は、温度や光などの環境情報を感知し、植物ホルモンや遺伝子発現を介して精密に制御されている。一方、近年の気候変動はこれらの制御機構に大きな影響を及ぼし、果樹における休眠打破不良や開花異常など、園芸生産上の問題も顕在化している。
私たちは、ニホンナシを中心として休眠・開花の生理・分子機構を解析するとともに、これらの現象を人為的に制御する技術の開発を進めている。その過程で、冬芽への処理によって発芽・開花を促進する化合物Xを見いだし、現在、その作用機構について植物ホルモン解析やトランスクリプトーム解析などから検討を進めている。
また、化合物Xの作用はニホンナシの休眠芽だけでなく、花き、野菜、穀物など、多様な植物種の開花、発芽促進につながることが明らかになりつつある。
本セミナーでは、ニホンナシの休眠・開花研究を中心に、化合物Xの発見とその生理作用、さらにRNA-seqやエピジェネティクス解析を通じた作用機構解明への取り組みを紹介する。また、基礎研究から園芸生産への応用までを往復する研究の展開について議論したい。- 問合せ先
- 花発生分子遺伝学
伊藤 寿朗 (itot@bs.naist.jp)
奈良先端科学技術大学院大学