セミナー情報
ES細胞/iPS細胞の腫瘍形成リスク低減に向けたEPHA2の機能解析と応用展開
演題 | ES細胞/iPS細胞の腫瘍形成リスク低減に向けたEPHA2の機能解析と応用展開 |
講演者 | 印東 厚 博士 (バイオサイエンス領域 幹細胞工学研究室 助教) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2024年7月25日(木曜日) 10:00~10:45 |
場所 | Rethink バイオサイエンス大講義室 (L11) |
内容 | EPH受容体は一型膜貫通タンパク質であり、エフリンとの結合により活性化される受容体型チロシンキナーゼである。EPH受容体シグナルは、がん細胞などで細胞の増殖、分化、移動を制御することが知られている。我々のマウスES細胞に発現する膜タンパク質のプロテオミクス解析によりEPHA2がES細胞の未分化状態で高度に発現し、分化に伴いその発現量が減少することを発見した(1)。さらに解析を進めた結果、EPHA2がマウスES細胞の幹細胞性の維持に必須であり、分化を抑制する働きを持つことを明らかにした(2)。また、EPHA2はヒトiPS細胞においても発現しており、その発現レベルが幹細胞マーカーであるOCT4やNANOGと強い相関関係があることを示した。これらの特性を利用して、EPHA2の未分化細胞の細胞表面マーカーとしての有効性を実証した。本セミナーでは、EPHA2の幹細胞における発現や機能、さらにその応用技術への展開について、これまでの研究成果を紹介する。 |
問合せ先 | 遺伝子発現制御 別所 康全 (ybessho@bs.naist.jp) |