セミナー情報
植物エピゲノムによる環境応答と形態形成
演題 | 植物エピゲノムによる環境応答と形態形成 |
講演者 | 山口 暢俊 博士(奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域 助教) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2022年2月1日(火曜日) 11:00~11:45 |
場所 | オンライン開催 |
内容 | 植物は環境に応答して、柔軟かつ頑健に適応や形態形成を行う。エピゲノムは遺伝子発現を自在に制御することが可能であるが、植物の適応や形
態形成における役割は不明な点が多かった。高温や乾燥応答は抑制的なヒストン修飾であるH3K27me3を除去する JUMONJI (JMJ)タンパク質が制御する。刺激に応答してJMJが蓄積し、耐性を付与するHEAT SHOCK PROTEINやSNF1‐RELATED PROTEIN KINASES遺伝子 座からH3K27me3を除去し、植物が適応することを明らかにした(1, 3)。光に応答して、花芽形成を制御するLEAFY (LFY)遺伝子上のアンチフロリゲ ン複合体がフロリゲン複合体に置き換わる(2)。オーキシン応答性転写因子MONOPTEROSとクロマチンリモデリング因子複合体がクロマチンを開くと、 LFYの転写が促進され、花メリステムが分裂を開始する(6)。次に、LFYの下流で機能するAGAMOUS (AG)が花メリステムの分裂を停止させる。AGの下 流で働くCLABS CLAW がクロマチン制御を介してオーキシンの合成と輸送を制御し、花メリステムから花器官形成が進むことを示した(4,5)。 【参考論文】
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問合せ先 | 植物成長制御 梅田 正明 (mumeda@bs.naist.jp) |