NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

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新規転写因子WASABI MAKERによる2つの異なる異型細胞の分化メカニズム

演題 新規転写因子WASABI MAKERによる2つの異なる異型細胞の分化メカニズム
講演者 白川 一 博士(バイオサイエンス領域 花発生分子遺伝学研究室 助教)
使用言語 日本語
日時 2021年11月4日(木曜日) 10:00~10:45
場所 オンライン開催
内容
植物は動物とは異なる高度に特殊化した細胞を獲得し、その生存戦略を進化・発展させてきた。周囲の細胞と形態や細胞内構造が著しく異なる細胞を異型細胞と呼ぶ。表皮の気孔も異型細胞の一つで、植物のガス交換と水分の蒸散という重要な機能を担っている。内部組織の異型細胞として、アブラナ科植物に特異的なミロシン細胞がある。ミロシン細胞は維管束周辺に分布し、その液胞にミロシナーゼという酵素を蓄積している。ミロシナーゼは基質であるグルコシノレートを分解し、忌避物質を産生することで植物の生体防御機構に関与している。気孔とミロシン細胞の分化はbHLH型転写因子FAMAによって制御されている。しかしながら、その下流で働く共通のマスター因子や、それぞれの細胞に特異的な下流遺伝子ネットワークはよくわかっていない(1)。本セミナーでは、私が最近同定した新規転写因子WASABI MAKERによる、孔辺細胞とミロシン細胞の分子メカニズムについて議論したい。また、最近研究を開始した低分子化合物による植物の成長の操作についても紹介する(2)。
【参考論文】
(1)Shirakawaetal.,PlantandCellPhysiology:1309-1316(2018)
(2)Shirakawaetal.,FrontiersinPlantScience:文献名:634068(2021)
問合せ先 植物成長制御
梅田 正明 (mumeda@bs.naist.jp)

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