NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

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特異な葉序に着目した葉序パターン生成機構の数理的・形態学的研究

演題 特異な葉序に着目した葉序パターン生成機構の数理的・形態学的研究
講演者 米倉 崇晃 さん
(東京大学大学院理学系研究科附属植物園 日本学術振興会 特別研究員DC2)
使用言語 日本語
日時 2019年11月18日(月曜日) 15:00~16:00
場所 大セミナー室
内容
 葉の茎周りの配列様式は、葉序と呼ばれる。植物の見た目は非常に多様であるが、葉序はいくつかのパターンに集中している。これらのパターンに興味深い数学的特徴が見られることもあって、葉序・花序はパターン形成の研究対象として古くから注目されてきた。葉序パターンを説明しようとする数理モデルの中でも特筆すべきものに、DouadyとCouderの数理モデル(DC モデル)がある。DC モデルでは、葉原基が周囲に仮想的な原基形成阻害作用を及ぼし、新たな原基はこの阻害の影響を避けるように形成される、と仮定しており、このモデルを用いたコンピュータシミュレーションでは主要な葉序パターンの全てが生成できることが示されている。
 しかし、少数派の葉序には、DCモデルでは生成を説明できないパターンがいくつか残されており、その中には葉序研究の上で極めて重要なパターンも存在する。私は特に、コクサギ型葉序と一列斜生に着目している。コクサギ型葉序は180°、90°、180°、270°という長い開度周期をもつパターンで、一列斜生は開度の極めて小さな螺旋葉序である。
 本セミナーでは、コクサギ型葉序と一列斜生のそれぞれについて、これらのパターンがどのような機構によって生成され得るのか、DCモデルを拡張した新たなモデルを用いた解析の結果と、実際の植物の形態学的解析結果との比較を中心に発表する。
問合せ先 植物発生シグナル研究室
宮島 俊介 (s-miyash@bs.naist.jp)

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