セミナー情報
2つのアニオンチャネルロドプシンの結晶構造から見えてきたイオン透過のメカニズム
演題 | 2つのアニオンチャネルロドプシンの結晶構造から見えてきたイオン透過のメカニズム |
講演者 | 加藤 英明 博士研究員 (さきがけ研究員)(Stanford大学 医学部 分子細胞生理学科) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2018年3月1日(木曜日) 16:00~17:00 |
場所 | L13会議室 |
内容 | 光照射によって活性化され陽イオンを透過するチャネルロドプシン(cation channelrhodopsin: CCR)は、特定の神経細胞を興奮させ、その機能を調べるためのツールとして用いられてきた(光遺伝学)(1)。そうした状況下で、2014年にはCCRの立体構造(2)を元に陰イオンを透過するチャネルロドプシン(anion channelrhodopsin: ACR)が開発され(3)、その翌年にはACRが自然界の微生物より発見された(4)。 本セミナーではこの近年開発、発見されたACRsの立体構造を紹介し、ヒトによって創られたACRと自然界によって創られたACRが如何に異なる動作原理に従って働いているのか、そのメカニズムについて議論する。また、両者の比較から生まれた新規ツールについても紹介予定である。
(1) Deisseroth. K., Hegemann, P.: The form and function of channelrhodopsin. Science. 357 (2017)
(2) Kato, H.E., Zhang, F., Yizhar, O., Ramakrishnan, C., Nishizawa, T., Hirata, K., Ito, J., Aita, Y., Tsukazaki, T., Hayashi, S., Hegemann, P., Maturana, A.D., Ishitani, R., Deisseroth, K., Nureki, O.: Crystal structure of the channelrhodopsin light-gated cation channel. Nature. 482, 369-74 (2012) (3) Berndt, A., Lee, S.Y., Ramakrishnan, C., Deisseroth, K.: Structure-guided transformation of channelrhodopsin into a light-activated chloride channel. Science. 344, 420-4 (2014) (4) Govorunova, E.G., Sineshchekov, O.A., Janz, R., Liu, X., Spudich, J.L.: NEUROSCIENCE. Natural light-gated anion channels: A family of microbial rhodopsins for advanced optogenetics. Science. 349, 647-50 (2015) |
問合せ先 | 膜分子複合機能学 塚崎 智也 (ttsukaza@bs.naist.jp) |