基部陸上植物ゼニゴケにおける栄養繁殖の分子機構
- 演題
 - 基部陸上植物ゼニゴケにおける栄養繁殖の分子機構
 - 講演者
 - 神戸大学大学院理学研究科生物学専攻 准教授 石崎公庸
 - 使用言語
 - 日本語
 - 日時
 - 2017年9月29日(金曜日) 15:30~16:30
 - 場所
 - 大セミナー室 (C109)
 - 内容
 - 植物には、受精を介さず、親個体の栄養器官の一部から直接クローン個体を発生する栄養繁殖という繁殖様式を有するものが多い。栄養繁殖は交配を経由しないので、移動する能力を持たない植物にとって、有性生殖が困難な環境下でも遺伝的に同一(クローン)な個体を安定かつ迅速に繁殖できる点で有利であり、農業や園芸の分野でも重要な繁殖様式である(例:ジャガイモ、イチゴなど)。しかし、その分子メカニズムは明らかになっていない。
陸上植物進化の基部に位置するゼニゴケは、栄養成長の本体である葉状体上に杯状体という器官を形成し、その中に100個以上の独立したクローン個体—無性芽を形成することで栄養繁殖する。本セミナーでは、最近まとまったゼニゴケの全ゲノム解読の成果について簡単に紹介するとともに、ゼニゴケの栄養繁殖に焦点をあてた研究成果について紹介する。
 - 問合せ先
 - 花発生分子遺伝学
伊藤 寿朗 (itot@bs.naist.jp) 
        奈良先端科学技術大学院大学