セミナー情報
形態形成におけるアクトミオシンの非対称的な時空間制御
演題 | 形態形成におけるアクトミオシンの非対称的な時空間制御 |
講演者 | 進藤 麻子 博士 (名古屋大学大学院 理学研究科 生命理学専攻) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2017年4月21日(金曜日) 16:00~17:00 |
場所 | L12会議室 |
内容 | 平面内細胞極性経路 (Planar cell polarity: PCP経路) は細胞内で非対称に局在する蛋白質群からなり、組織の形態形成過程で細胞の形態や移動を協調的に制御すると考えられている。PCP経路が組織内に平面極性を与えることはよく知られているものの、PCP蛋白質の非対称性と細胞を動かす細胞骨格動態の関係はよくわかっていなかった。私たちは今回、アフリカツメガエル胚を用いて、細長い組織形態を形成する細胞集団運動である収斂伸長運動をモデルとし、PCP蛋白質の1つであるPrickle (Pk)が、その非対称性局在の特性を活かして細胞の駆動力・アクトミオシンを制御していることを見出した。また、Pkが生みだすアクトミオシンの動態は、収斂伸長運動を少ないエネルギーで持続的に起こすために有利である可能性も見出している。胚発生過程で細胞集団を協調的に動かすためのPCP蛋白質の新たな役割を、「非対称性」をキーワードに紹介する。 |
問合せ先 | 神経システム生物学 鳥山 道則 (toriyama@bs.naist.jp) |