NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

セミナー情報

多能性幹細胞の分化制御機構の解析と疾患発症メカニズム解明への応用

演題 多能性幹細胞の分化制御機構の解析と疾患発症メカニズム解明への応用
講演者 高田 仁実 博士(産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門 研究員)
使用言語 日本語
日時 2017年1月25日(水曜日) 13:30~14:15
場所 大セミナー室
内容 ES細胞やiPS細胞などの多能性幹細胞は、分化した細胞と比較して大きな核小体を持つことが特徴である。しかしながら、多能性幹細胞の機能と核小体機能の関連について、これまでほとんど明らかになっていなかった。我々は、未分化のES細胞において、核小体でのリボソームRNA合成に必須の因子であるFibrillarin(FBL)が高発現していることに着目し、FBLの機能解析から多能性幹細胞における核小体の役割を解明することを試みた。その結果、核小体におけるリボソームRNA合成量の変化が、p53シグナルの活 性化を介して多能性幹細胞の分化を制御することを明らかにした。本セミナーでは、リボソーム合成量制御という新たな観点から多能性幹細胞の分化機構を解明した結果について、これまでの研究成果を発表する。さらに現在、多能性幹細胞の分化誘導系をツールとして、器官発生および疾患発症メカニズムの解明を目指した研究を進めており、それら未発表データについても議論したい。
問合せ先 構造生物学
箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp)

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