NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

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植物キチナーゼの構造と生体防御における役割

演題 植物キチナーゼの構造と生体防御における役割
講演者 平良 東紀 博士(琉球大学・農学部・亜熱帯生物資源科学科 教授)
使用言語 日本語
日時 2016年12月27日(火曜日) 15:00~16:00
場所 L12会議室
内容 陸上植物はキチンを持たないが,キチナーゼ遺伝子は全ての陸上植物に存在する。内在性の基質が無いと仮定すると,植物キチナーゼはキチンおよびその類似化合物を生産する生物との相互作用に関係すると考えられる。病原菌の感染に伴いその発現が誘導されること,一部の植物キチナーゼが抗真菌活性を有することから,植物キチナーゼの生理的役割の一つは生体防御であると考えられている。しかしながら,抗真菌活性を全く示さなかったり,非生物的ストレスによって誘導されたり,病原菌の感染によって誘導されないキチナーゼもある。植物キチナーゼがマメ科植物と根粒菌との共生に係わっているとの報告もある。本講演では,これまでに我々の研究グループで得ている植物キチナーゼの構造と抗真菌活性との相関関係および植物の生体防御における各種キチナーゼの役割を中心にお話します。また,植物キチナーゼの多様な構造と機能は生物の進化とともに生じていると思われることから,植物の進化とキチナーゼの関係についても話題を提供したい。
問合せ先 ストレス微生物科学
高木 博史 (hiro@bs.naist.jp)

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