セミナー情報
遺伝子座特異的生化学的ゲノム機能解析
演題 | 遺伝子座特異的生化学的ゲノム機能解析 |
講演者 | 藤井 穂高 博士(大阪大学微生物病研究所 准教授) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2015年9月1日(火曜日) 16:00~17:00 |
場所 | バイオサイエンス研究科 大セミナー室 |
内容 | 転写やエピジェネティック制御をはじめとするゲノム機能は、分化や発生などの重要な生命現象の制御の根幹である。こうしたゲノム機能発現調節機構の解明には、当該ゲノム領域に結合する分子(蛋白質、RNA、他のゲノム領域等)の網羅的な同定が必須である。我々の研究グループは、これを実現するために、分子間相互作用を保持したまま特定のゲノム領域を生化学的に単離するための技術として、insertional chromatin immunoprecipitation (iChIP) 法とengineered DNA‐binding moleculemediated ChIP (enChIP) 法とから構成される遺伝子座特異的ChIP法を開発した。遺伝子座特異的ChIP法は、(1) DNA結合分子を用いた解析対象ゲノム領域のタグ付け、(2) クロマチンの架橋と断片化、(3) DNA結合分子に対するアフィ二ティー精製による解析対象ゲノム領域の単離、(4) 脱架橋後、質量分析法や次世代シークエンス法を用いた蛋白質やRNA・他のゲノム領域の同定、というステップを含む。本セミナーでは、我々のグループや共同研究者による遺伝子座特異的ChIP法を用いたゲノム機能発現調節機構の解析例や現在進行中のプロジェクトを紹介するとともに、今後のこの技術体系の発展の展望について議論したい。 |
問合せ先 | 構造生物学 箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp) |