セミナー情報
“分子から神経回路、そして行動へ”
総合的なアプローチと光を用いた記憶研究
演題 | “分子から神経回路、そして行動へ” 総合的なアプローチと光を用いた記憶研究 |
講演者 | 小原 圭吾 博士(マサチューセッツ工科大学ピコワー研究所 リサーチサイエンティスト) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2015年2月13日(金曜日) 15:30~16:30 |
場所 | L12会議室 |
内容 | 宇宙で最も複雑な構造物は、我々の頭の中に存在する脳である。記憶はその脳の最も重要な機能のひとつであり、私たちが日常社会生活でいつも身近に体験するものである。しかし、記憶は、これまでほんの一部が解明されたのみであり、自然科学に残された最大の謎のひとつであるといえる。記憶の謎の解明を進めるためには、総合的なアプローチによる研究と新規実験技術戦略の開発が欠かせない。本セミナーでは、まず、記憶形成分子BDNFの作用経路に関する私たちのこれまでの研究成果や、私たちが開発した第三世代の遺伝子ノックアウト法である「1細胞遺伝子ノックアウト法」を紹介する。さらに“光遺伝学を用いた新解剖学”によって見いだされた海馬の新規記憶神経回路についての研究成果、そして大きく改訂された“新海馬地図”に関しても紹介する。 【参考論文】 1. Kohara et al., Nat Neurosci 17:269-279 (2014) 2. Kitamura et al., Science 343: 896-901 (2014) 3. Kohara, et al., J Neurosci 27 : 7234-7244. (2007) 4. Kohara et al., J Neurosci 23 : 6123-6131. (2003) 5. Kohara et al., Science 291: 2419-2423. (2001) |
問合せ先 | 構造生物学 箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp) |