セミナー情報
イネの生殖lincRNAを介したsmall RNA生合成経路
演題 | イネの生殖lincRNAを介したsmall RNA生合成経路 |
講演者 | 小宮 怜奈 博士 (沖縄科学技術大学院大学 サイエンス・テクノロジーグループ) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2015年1月21日(水曜日) 14:00~15:00 |
場所 | 大セミナー室 |
内容 | 近年、タンパク質をコードしないnon-coding RNAが、大量に転写され、生命機能を制御することから、non-coding RNAの新たな機能が報告されている。non-coding RNAは、約20~40塩基長からなる小分子RNA (small RNA) と、200塩基以上の長鎖non-coding RNAに大別できる。植物分野においては、サイレンシング機構を中心としたsmall RNA研究が盛んである。一方、個々の長鎖non-coding RNAの生理機能が解明されつつあるが、植物のゲノムワイドな非コードゲノム領域の機能や存在意義に関する知見は乏しい。 イネの減数分裂前の葯を用いて、RNA-シーケンスを行った結果、700種以上の生殖期特異的に発現するlong intergenic non-coding RNA(lincRNA)を同定した。これら生殖lincRNAsは、生殖細胞の発生や減数分裂に機能するARGONAUTEタンパク質と結合しているsmall RNAの前駆体として機能していることが明らかとなった。また、これら生殖lincRNAsを介したsmall RNAの生合成経路には、22塩基のmiR2118による切断やDicer like protein 4が関与することも示唆された。本セミナーでは、動物の生殖piRNA生合成経路と異なるイネの生殖small RNAの生合成経路、及び、生殖lincRNAsについて紹介し た い。 島本研卒業生として、NAISTを訪問できることを大変嬉しく、そして、NAISTの皆様にお会いできることを、大変、楽しみにしております。 |
問合せ先 | 植物代謝制御 大谷 美沙都 (misato@bs.naist.jp) |