セミナー情報
シロイヌナズナ POL II-CTD脱リン酸化酵素CPL4のトランスクリプトームにおける機能解析
演題 | シロイヌナズナ POL II-CTD脱リン酸化酵素CPL4のトランスクリプトームにおける機能解析 |
講演者 | 福留 章仁 氏(Molecular & Environmental Plant Science Department of Horticultural Science Texas A&M University) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2014年11月21日(金曜日) 16:00~17:00 |
場所 | 大セミナー室 |
内容 | 真核生物において、coding RNAおよびnon-coding RNA転写の多くを担うRNAポリメラーゼII(pol II)の活性は、そのC-terminal domain(CTD)におけるリン酸化・脱リン酸化によってダイナミックに制御される。Pol II-CTDは7アミノ酸からなるコンセンサス配列Y-S-P-T-S-P-Sの タンデムリピートからなり、プロリンを除く全てのアミノ酸がリン酸化制御を受ける。CTDコードと呼ばれるこの複雑な制御モデルは動物や酵母で確立されてきたが、高等植物におけるpol II-CTDの制御は未だに不明瞭な点が多い。 モデル植物シロイヌナズナでは4つのCTD脱リン酸化酵素様タンパク質(CTD phosphatase-like; CPL1~4)が、主にストレス応答の制御因子として同定されてきた。私たちはこれまでCPL4について、(1) 生育に必須であること、(2) pol IIと相互作用しその脱リン酸化を行う真正のCTD脱リン酸化酵素であること、(3)そのノックダウンが外因性化学物質応答遺伝子群の発現を誘導することを遺伝学的・分子生物学的解析より報告した。本発表では、CPL4のCTD脱リン酸化酵素としての機能に加え、そのノックダウンがトランスクリプトームに及ぼす影響に関連し、RNA-seq解析から見出されたsmall nuclear RNA転写・3’-プロセシングの異常とそれに付随する側根形成異常について、最新のデータと併せて紹介する。 |
問合せ先 | 植物代謝制御 大谷 美沙都 (misato@bs.naist.jp) |