NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

セミナー情報

植物ゲノム解読の現状・課題とゲノム情報の有効活用に向けて

演題 植物ゲノム解読の現状・課題とゲノム情報の有効活用に向けて
講演者 田畑 哲也 博士(かずさDNA研究所所長)
使用言語 日本語
日時 2014年2月6日(木曜日) 15:30~16:30
場所 L12会議室
内容
次世代DNAシークエンサーの普及によって、あらゆる生物種からゲノムや転写産物の構造情報を大規模に収集することが可能となった。かつてはモデル実験材料に限られていたゲノム研究の対象が、複雑で大きなゲノムをもつさまざまな実用植物へと広がりつつある。その一方で、大量のデータを高速かつ正確に分析し、目的とする情報や知識を抽出するために必要な計算機ハードウエア、ソフトウエア、人材の問題が顕在化しつつある。また、基盤データであるゲノム情報を、基礎研究から実用技術開発に至る幅広い分野でどのように有効に活用するかも重要な検討課題となっている。

我々は、異なる原理に基づく複数の次世代シークエンサーや高性能計算機システム等を用いた先端技術を駆使して、実用植物のゲノム情報の収集・分析を行ってきた。また、育種を含む実用現場でのゲノム情報の利用を目的として、DNAマーカーの開発や連鎖地図の構築を進めている。さらに、国内外に散在する多種多様なゲノム関連情報の利用を促進するため、JSTの「統合化推進プログラム」のサポートのもと「ゲノム情報に基づく植物データベースの統合」を推進している。本セミナーでは、植物ゲノム解読の現状を概説し、その結果得られるゲノム情報の活用に向けた我々の研究開発の内容を紹介する。

問合せ先 植物細胞機能
橋本 隆 (hasimoto@bs.naist.jp)

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