セミナー情報
維管束植物におけるSymplastic経路を介した細胞間相互作用が制御する師部パターン形成
演題 | 維管束植物におけるSymplastic経路を介した細胞間相互作用が制御する師部パターン形成 |
講演者 | 宮島 俊介 博士(ヘルシンキ大学バイオテクノロジー研究所) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2013年6月26日(水曜日) 15:00~15:45 |
場所 | L12会議室 |
内容 | 維管束植物の根では、中心部に維管束組織が存在し、その中に木部および師部の通道組織が形成される。師部は物質輸送の通路となる師部要素(Sieve Element; SE)と、SEに接して存在する伴細胞(Companion Cells; CC)から成り、この二種類の接した細胞種が協調的に機能する事で師部輸送を可能にする。この師部の細胞パターンは古くから知られているが、その形成機構についてはこれまでほとんどわかっていない。我々は維管束植物の細胞間相互作用経路の1つであるsymplastic経路を阻害する系を開発し、師部パターン形成におけるSE‐CC間の細胞間相互作用の重要性を見出した。加えて、SE‐CC間を移動しシグナル因子として機能する新規の転写因子群を同定した。本セミナーでは、この細胞間を移動する転写因子群が制御する師部パターン形成機構を紹介しつつ、これら転写因子の細胞間移動パターンの決定機構についても討論したい。 【参考論文】 Vaten et al. (2011) Dev Cell. 21(6):1144‐55. Miyashima et al. (2011) Development.138(11):2303‐13 |
問合せ先 | 構造生物学 箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp) |