NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

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シロイヌナズナの能動的DNA脱メチル化におけるDNA 3’ phosphataseの機能

演題 シロイヌナズナの能動的DNA脱メチル化におけるDNA 3’ phosphataseの機能
講演者 三木 大介 博士(中国科学院上海生命科学研究院)
使用言語 日本語
日時 2012年5月18日(金曜日) 15:00~
場所 L12会議室
内容
DNAメチル化はエピジェネティックな重要な修飾のひとつで、メチル化と脱メチル化のバランスにより成り立っている。植物では動物と異なり、塩基 除去修復経路が能動的DNA脱メチル化を担っている。シロイヌナズナでは、DNA glycosylase/lyaseであるROS1が5-メチル化シトシンをDNAバックボーンから除去し、その結果、3’および5’共にリン酸化された 一塩基のギャップができる。我々は、能動的DNA脱メチル化の塩基除去修復系におけるDNAポリメライゼーションおよびライゲーションには、 ZDPによるこの3’末側に残されたリン酸基の除去が必須であること明らかとした。ZDPとROS1は、in vitroにおいて結合が検出され、さらにin vivoでは共局在している。zdp変異体の細胞抽出液には能動的DNA脱メチル化活性はなく、さらに変異体ではDNAが高度にメチル化されておりレポー ター遺伝子の転写型サイレンシングも観察された。本研究では、ZDPがROS1の下流で、能動的DNA脱メチル化に重要な役割を担っていることを 明らかとした。

María Isabel Martínez-Macías *, Weiqiang Qian *, Daisuke Miki *, Olga Pontes, Yunhua Liu, Kai Tang, Renyi Liu, Teresa Morales-Ruiz, Rafael R. Ariza1, Teresa Roldán-Arjona and Jian-Kang Zhu, A DNA 3’-phosphatase functions in active DNA demethylation in Arabidopsis. Molecular Cell, 45 (3): 357-70. (2012) (*These authors contributed equally to this work)

問合せ先 植物分子遺伝学
島本 功 (simamoto@bs.naist.jp)

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