セミナー情報
細胞増殖と細胞成長の切り替え制御を担う分子機構の解析
演題 | 細胞増殖と細胞成長の切り替え制御を担う分子機構の解析 |
講演者 | 石田 喬志 博士(理化学研究所 植物科学研究センター) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2012年1月31日(火曜日) 16:00~17:00 |
場所 | 大セミナー室 |
内容 | 多細胞生物の体を構成する細胞は、分裂組織で生み出されたのちに分化の過程を経て徐々に運命づけられた形態を作り上げる。ある種の植物細胞は分化過程で細胞が数十倍もの大きさに肥大し、このとき細胞分裂を伴わず細胞あたりのDNA量を増やす核内倍加周期が作用する。分裂組織における細胞分裂周期と分化過程における核内倍加周期という二つの細胞周期の切り替えは植物のボディプランを理解する上で非常に重要であるが、その分子機構はほとんど明らかとされていなかった。 我々はこの切り替えがオーキシンシグナルの制御のもとにあり、細胞周期制御因子群と密接にリンクし機能していることを明らかとした。また、真核生物に保存された翻訳後修飾機構の一種であるSUMOがこの過程に関与していることも明らかとした。本セミナーでは一連の分子ネットワーク研究に関する新たな知見を紹介したい。 参考文献 1. Breuer C et al., Curr Opin Plant Biol 13(6): 654-660. (2010) 2. Ishida T et al., Development 137: 63-71. (2010) 3. Ishida T et al., Plant Cell 21: 2284-2297. (2009) |
問合せ先 | 分化・形態形成学 横田 明穂 (Yokota@bs.naist.jp) |