セミナー情報
タバコモザイクウイルス(TMV)遺伝子改変体を用いた金属ナノ構造の作製
演題 | タバコモザイクウイルス(TMV)遺伝子改変体を用いた金属ナノ構造の作製 |
講演者 | 小林 未明 博士(がん研究会がん研究所蛋白創成研究部) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2012年1月12日(木曜日) 15:30~16:30 |
場所 | L13会議室 |
内容 | タバコモザイクウイルス(TMV)は,長さ300 nm,外径18nm, 内径4 nmのチューブ状粒子である.我々はTMVの構造情報を元に,内部空洞に露出していると考えられるアミノ酸残基に的を絞り,遺伝子工学的手法を用いて様々な変異を導入した.最終的に,101番目のセリンあるいは106番目のグルタミン酸を陽電荷を持つリジン(K)に置換した変異体を用いて,Pt/CoやPtのナノ粒子列を作製することに成功した[1].野生型のウイルスを利用した際には,ナノ粒子列ではなくてワイヤが形成される[2].また近年は,外側に金結合ペプチドを提示した変異体を用いて金粒子を析出し,可視光領域のメタマテリアル創成に向けて取り組んできた[3].生体材料の持つ微小空間や,表面材料の特異的認識能を利用することは,磁性ナノ粒子の配置やメタマテリアル創成に限らず,様々な応用展開の可能性がある. 1. Kobayashi, M. et al., Nano Lett. 2010, 10, 773. 2. Kobayashi, M. et al., Chem Lett. 2010, 39, 616. 3. Kobayashi, M. et al., Proc. SPIE 2011, 8070, 80700C. |
問合せ先 | 分化・形態形成学 横田 明穂 (yokota@bs.naist.jp) |