設備機器紹介
共焦点レーザー顕微鏡
レーザー光源を用いて特定の位置に焦点を合わせた観察ができるため、蛍光ラベルされた細胞内の構造などの厚い試料でも、ピントの合った画像を得ることができます。多色蛍光観察、三次元立体構造解析、タイムラプス観察、光刺激実験など様々なライブイメージング実験に活用できます。 Laica SP8 FALCONとZeiss LSMシリーズ(LSM980,LSM900、LSM710、LSM7Duo)を設置しています。
ライトシート蛍光顕微鏡
試料に対して、シート光をマルチアングルで照射することで、3次元構造を持つ生体試料であっても、光毒性や退色が少なく、高速でイメージングすることができます。そのため、動物、植物、3次元培養などの試料での蛍光ライブイメージングに最適です。(透明化したサンプルの観察にも利用できます。)
高解像3D蛍光イメージングシステム
可視光による光学限界解像度(約200nm)で観察可能な蛍光顕微鏡システムで、多色蛍光観察、三次元立体観察、タイムラプス観察を行なうことができます。さらに、高性能コンピュータを用いたデコンボリューション処理により焦点外からの光を除去した鮮明な画像の取得も可能です。
フローサイトメーター
細胞や微生物の解析・分離が、効率よく自動でできるフローサイトメーターを設置しています。発現レベルの低いたんぱく質や、希少な細胞を検出測定でき、個々の標的粒子を分取できる高速ソーティング機能や複数の蛍光標識抗体によるマルチカラー解析にも対応しています。SONY MA900は全自動でセットアップが完了し、簡単な操作で高精度な細胞のソーティングができます。BD FACSAriaは動物細胞と植物細胞の専用機があり、細胞解析にはBeckman CytoFLEXも使用できます。
次世代シーケンサー
2500万個のDNA断片を75~600塩基程度、同時並行で読み取ることができる装置です。シーケンシングにかかる作業や装置の操作が簡略化されており、簡単に次世代シーケンシングを行うことができます。1回のランは8~48時間、DNAの変異解析や転写産物の発現解析などに利用可能です。illumina MiSeqを備えており、CLC Genomics Workbenchソフトウェアを利用しての解析も可能です。
DNAシーケンサー
遺伝情報の基盤となるDNAをDideoxy法で反応させ、電気泳動を用いて分子量の大きさに従って分離し、レーザー光でその蛍光を検出することにより塩基配列を自動的に、正確かつ大量に決定する装置です。1塩基多型解析やAFLPなどの多様なスクリーニングやフラグメント解析に利用できます。4サンプルから24サンプルまで、解析サンプル数の異なるシーケンサーが数台あります。
リアルタイムPCRシステム
目的遺伝子の発現をリアルタイムでモニタリング解析できる装置です。電気泳動不要で、核酸の定量的・定性的解析やジェノタイピング、SNPs解析などが可能です。ほとんど全ての蛍光色素が利用でき、マルチプレックスアッセイにも適しています。近年では、RNAiやmicroRNAの解析、幹細胞解析、がん関連マーカーや病原菌遺伝子の検出・定量にも多く利用されています。384ウェル・96ウェルプレートや8連チューブで解析できます。
質量分析計
タンパク質の同定および定量分析や翻訳後修飾分析、低分子化合物の精密質量測定を行えます。nanoLCやGCを接続し、ハイスループットに効率的かつ迅速な分析が可能です。Ion Trap-Orbitrap型 (LTQ-Orbitrap XL)、リニアイオントラップ型(LTQ XL)、トリプル四重極型 (TSQ Vantage) を設置しています。
プロテインシーケンサー
プロテインシーケンサー(PPSQ-31A)はタンパク質やペプチドのアミノ酸配列を決定する装置です。エドマン分解法により、N末端側から1残基ずつアミノ酸を遊離し、遊離したアミノ酸をHPLC分析することでアミノ酸配列を自動で決定できます。
マイクロフォーカスX線CTシステム
マイクロフォーカスX線発生装置と高感度検出器を搭載したコンピュータ断層撮影装置です。試料を360°回転させながら高速撮影することで3次元観察を行うとともに、非破壊のまま試料内部の構造を観察することができます。VGSTUDIO MAXソフトウェアを利用して、より高度なCTデータの解析も可能です。
透過型電子顕微鏡
透過型電子顕微鏡は、薄い試料に電子線を照射し、試料を透過した電子線を検出して内部構造を観察する装置です。光より波長が短い電子線を使用するため、光学顕微鏡では観察できない微細な構造を観察することができます。主に、樹脂に包埋した生物試料の超薄切片や、ネガティブ染色した細菌・ウイルス・タンパク質などを観察します。
走査型電子顕微鏡
走査型電子顕微鏡は、細く絞った電子線で試料を走査し、発生した信号を検出して試料の表面構造を観察する装置です。光より波長が短い電子線を使用するため、光学顕微鏡よりも高倍率で観察できます。また、焦点深度が深いため、広範囲に焦点の合った立体的な像を観察できます。主に、固定・乾燥・導電処理を行った試料を観察します。
液体窒素凍結保存システム
液体窒素凍結保存システムは、液相タンクと気相タンクがあり、各種細胞や動物受精卵・精子などを液体窒素中で半永久的に保存できます。
植物温室
遺伝子組換え植物と非組換え植物を栽培できる大型の温室が2棟あります。各部屋や人工気象室は、温度や照度、湿度を設定することができ、様々な植物を多様な生育条件で栽培することができます。
動物実験施設
本学で行われる研究および教育のための利用を目的とした動物実験施設です。微生物学的に管理された実験動物が飼育されています。また動物実験を行うための環境が整備され、専門の職員による技術提供も行っています。利用者は定められた規則を遵守し、適正な自主管理のもと動物福祉に配慮した動物実験を行っています。
放射線実験施設
放射性同位元素はその使用が法律で厳しく規制されていますので、放射線実験施設の管理区域内でのみ取り扱うことができます。教育訓練を受け、許可された人のみ入室可能です。放射性同位元素は、ごく微量なサンプルの分析・解析には、非常に感度がよく、トレーサー実験や細胞増殖測定に用いられています。