伊藤 寿朗 教授
ご自身の研究内容やその面白さについて教えてください。
花の形作りにおいて、未分化な細胞が回りの細胞に反応しながら、分化してキレイな花をつくっていく時の遺伝子ネットワークの研究をしています。
花をつくる被子植物は22万種以上存在するとされ、進化的多様性が非常に高いです。植物が進化の過程での生存戦略として、複雑で美しい花を作り上げてきたその合理性と秩序の作用機構はとても深遠でワクワクするものです。
研究現場の苦労や楽しみについて教えてください。
世界中で自分達だけしか知らない植物の秘密を垣間見た時のワクワク感は格別です。さらにそれが、世の中の人の役に立つような発見で合った場合には、それ以上の幸せはありません。気苦労は日々追われるさまざまな締め切りでしょうか。それらはいつかは片付くので、苦労は気持ちの問題かもしれません。
期待される成果や社会的意義について教えてください。
私たちが毎日口にするお米やパン、果物はすべて花の産物です。私たちの花発生研究により、果実のサイズや花の寿命、花成をコントロールできるようになります。また、近年は、遺伝子組換えを伴わない、植物の花の咲く時期をコントロール出来る薬剤の研究もしています。この活用により、農作物の栽培の労力を減らし、品質を向上させることができます。
これから受験する学生へ一言応援メッセージ
「人生を変える花発生研究」を私たちと一緒に行いましょう。
研究室を志望するにあたり、勉強をする上で、おすすめのサイト、本、総説などを教えてください。
以下、花発生の総説です。少し古いですが、オープンアクセスです。
http://leading.lifesciencedb.jp/3-e014
リフレッシュ方法は何ですか?
美術鑑賞と日曜大工