乾教授

乾 将行 客員教授

微生物分子機能学

ご自身の研究内容やその面白さについて教えてください。

再生可能資源である非可食バイオマス(トウモロコシやサトウキビの残渣、食品廃棄物など)を原料とし、バイオ×デジタル(AI)技術を駆使して、バイオ燃料(ジェット燃料やバイオ水素など)やグリーン化学品(香料、化粧品、医薬品、生分解プラスチック、飼料添加剤、繊維、塗料などの原料)を生産する技術を開発しています。多くの民間企業が我々の技術を採用し、実用化を目指した研究開発を進めています。

研究現場の苦労や楽しみについて教えてください。

バイオ×デジタル(AI)技術により人工の代謝経路を構築し、これまでバイオ生産が困難とされてきた様々な化合物の生産に成功しています。我々の技術により生産したこれらの化合物が、香料、化粧品、医薬品、生分解プラスチック、飼料添加剤などの原料として実用化され、製品として普及・利用されることが我々の夢です(一部については事業化を達成しています)。

期待される成果や社会的意義について教えてください。

原料を石油から非可食バイオマスに変換することで、大幅なCO2削減効果が期待できます。循環型および脱炭素社会を目指した技術開発に取り組み、日本政府が掲げた2050年のカーボンニュートラルに貢献します。

これから受験する学生へ一言応援メッセージ

非可食バイオマスからバイオ燃料やグリーン化学品を生産するバイオリファイナリー技術は、化学、燃料、医薬、環境、食品、電子など非常に広い分野に適応可能です。バイオリファイナリー技術を修得し、様々な分野での活躍を目指しましょう。

研究室を志望するにあたり、勉強をする上で、おすすめのサイト、本、総説などを教えてください。
  • M. Inui and K. Toyoda 『Corynebacterium glutamicum: Biology and Biotechnology Second Edition (Microbiology Monographs (23))』Springer 2020年
  • 乾 将行「コリネ菌を用いた有用芳香族化合物生産菌の開発」『バイオサイエンスとインダストリー』78:450-451. 2020.
リフレッシュ方法は何ですか?

国内・海外旅行、美味しい食事、ドライブ