CorC/CNNMファミリーMg2+輸送体の構造と機能
- 演題
- CorC/CNNMファミリーMg2+輸送体の構造と機能
- 講演者
- 服部 素之 教授(復旦大学 生命科学学院)
- 使用言語
- 日本語
- 日時
- 2025年11月11日(火曜日) 15:10~16:10
- 場所
- 大セミナー室 (C109)
- 内容
CorC/CNNM ファミリータンパク質は、生命のあらゆるドメインに広く分布するMg2+輸送体である。黄色ブドウ球菌において、CorC は感染宿主へ高濃度 Mg2+ イオンに対する耐性を付与することで、その病原性を高めることに貢献している。枯草菌では、リボソームを標的とする抗生物質にさらされると、CorC の発現が上昇し、Mg2+ の輸送を増加させて抗生物質耐性に関与している。従って、CorC は新たな抗生物質開発のターゲットとして注目されている。また、ヒトにおけるホモログであるCNNMは腸管なでの Mg2+ の再吸収に重要な役割を果たしており、それに伴い、様々な遺伝性疾患および癌との関連が近年指摘され、その面でも注目を集めている。しかし、その生物学的に重要にも関わらず、これまでそのMg2+ 輸送機構は不明であった。
本セミナーでは、講演者の研究室による CorC/CNNM ファミリー輸送体の構造・機能解析と、構造に基づく CorC 阻害剤の探索について紹介する。 また、輸送体の構造ダイナミクス解析への AlphaFold2 の応用についても紹介する。- 問合せ先
- 構造生命科学
塚崎 智也 (ttsukaza@bs.naist.jp)
奈良先端科学技術大学院大学