オーキシン生合成・代謝研究の新展開
- 演題
 - オーキシン生合成・代謝研究の新展開
 - 講演者
 - 笠原 博幸 博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター上級研究員)
 - 使用言語
 - 日本語
 - 日時
 - 2013年9月25日(水曜日) 16:00~17:00
 - 場所
 - 大セミナー室
 - 内容
 - オーキシンは植物の形態形成や環境応答の制御において中心的な役割を果たす植物ホルモンである。天然オーキシンの一種であるインドール酢酸(IAA)は植物の細胞間を極性輸送されて濃度勾配を形成し、濃度依存的に細胞伸長や細胞分化を調節することが知られている。これまで天然オーキシンは極性輸送されるタイプしか植物に存在しないと考えられてきたが、最近我々はフェニル酢酸(PAA)が活発に極性輸送されない新しいタイプの天然オーキシンであることを発見した。このPAAはIAAと同じくYUCCAフラビン含有モノオキシゲナーゼにより生合成されていた。また、オーキシンの代謝・分解経路の解析を行った結果、IAAを酸化およびグルコシル化により不活化するオキシインドール酢酸(OxIAA)経路の新しい代謝酵素を同定した。今回はこれらオーキシンの生合成・代謝に関する新しい知見を紹介する予定である。
 - 問合せ先
 - 植物代謝制御
出村 拓 (demura@bs.naist.jp) 
        奈良先端科学技術大学院大学