セミナー情報
皮膚バリア機構の精緻な仕組み:バリア機能不全がアトピー疾患をもたらす?
演題 | 皮膚バリア機構の精緻な仕組み:バリア機能不全がアトピー疾患をもたらす? |
講演者 | 久保 亮治 博士(慶応義塾大学医学部皮膚科/総合医科学研究センター) |
使用言語 | 日本語 |
日時 | 2011年10月12日(水曜日) 17:00~ |
場所 | 調査研究センター 研修ホール |
内容 | 我々の身体の外側の表面(皮膚)は、重層扁平上皮のシート(表皮)により覆われ、その表面をさらに角質層が覆って、乾燥による傷害と異物の侵入を防いでいる。皮膚表皮のバリアは、角質バリア、その内側の上皮細胞間をシールするタイトジャンクションバリア、そしてさらにその内側で侵入者を待ち構える免疫(樹状細胞)のバリア、という三段構えのバリアとなっている。近年、先天的な角質バリア不全が、アトピー性皮膚炎のみならず、喘息や食物アレルギー・アレルギー性鼻炎の要因となることがわかってきた。本セミナーでは、質量分析顕微鏡を用いた角質バリアの可視化、in vivo imagingによる重層上皮タイトジャンクションバリアの恒常性維持機構解析、樹状細胞バリアのメカニズムとアトピー性皮膚炎患者におけるその変化、について最新の知見を紹介し、バリア不全が引き起こす病態について考察する。 |
問合せ先 | 分子発生生物学 高橋 淑子 (yotayota@bs.naist.jp) |