NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科分子神経分化制御研究室の波平昌一助教が公益財団法人武田科学振興財団医学系研究奨励の対象者に選ばれました

 バイオサイエンス研究科分子神経分化制御研究室の波平昌一助教が公益財団法人武田科学振興財団医学系研究奨励の対象者に選ばれました。本助成は、わが国の医学分野の進歩・発展に貢献する独創的な研究を対象とするもので、本年11月14日に授賞式が執り行われました。

助成受託コメント

 この度、公益財団法人武田科学振興財団からの医学系研究奨励助成を頂くことになり、大変感謝いたします。この助成金を有効に活用し、さらなる研究の発展を目指したいと思います。


助成受託研究テーマ

グリオーマ根治に向けた脳特異的DNAメチル化制御機構破綻マウスの開発

 本研究は悪性脳腫瘍、特にグリオーマに焦点を当て、その発症とエピジェネティクス制御の一つであるDNAメチル化との関連を明らかにすることを目指して、脳特異的にDNAメチル化制御機構と腫瘍化抑制機構の破綻を誘導できる、新規遺伝子改変マウスの開発に挑む。この遺伝子改変マウスでは、生体内で直接的にグリオーマ発症の分子メカニズムの解明が可能となるため、新規かつ有用なグリオーマ研究モデル動物となる。このマウスを用いて、具体的には以下の項目についての解明を目指す。
・DNAメチル化制御機構の破綻とグリオーマ発症との関連
・癌抑制遺伝子による腫瘍化抑制経路とDNAメチル化制御機構の相互作用
本研究で開発する遺伝子欠損マウスは、グリオーマ根治に向けた革新的モデル動物となる可能性があることから、本研究の遂行は脳腫瘍治療のための画期的な基礎医学情報となり得る。

(2011年12月07日掲載)

研究成果一覧へ


Share:
  • X(twitter)
  • facebook