研究成果の紹介
伊藤寿朗教授が文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞
伊藤寿朗教授が文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞
令和5年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において、伊藤寿朗教授が文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞しました。
【業績名:環境変動に応答した花発生を司る遺伝子ネットワークの研究】
伊藤教授のコメント:
花は植物の生殖器官であり、ヒトにとっての穀物や果物の元です。私たちは花の形づくりに興味をもち、花発生同調系や遺伝子の発現誘導系などに、イメージング、定量的な生化学的解析、数理モデル解析を統合することにより、植物が環境に応答して花づくりを行う遺伝子発現のネットワークを解析してきました。今回、本研究が文部科学大臣表彰 科学技術賞を頂けたことに大変うれしく、これまで支えてくださった大学関係者の皆さま、伊藤研の皆さん、そして私の家族に心から感謝いたします。
私たちは花幹細胞で働くバイオタイマーともよばれる時間的な制御機構や、植物が繰り返す高温の刺激に順応する高温順化の分子機構を解明してきました。また、現在も、花が咲く時期を簡便に操作することの出来る物質の解析や花の持ち(寿命)や種子サイズにかかわる遺伝子経路の解析など、伊藤研では毎日ワクワクするような研究が進行中です。これからも、植物発生研究の発展に貢献するのみならず、温暖化における食料の安定的供給にむけた基盤技術となるよう、研究開発を推進していく所存です。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
文部科学省
https://www.mext.go.jp/
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_01224.html
【花発生分子遺伝学研究室】
研究室紹介ページ:https://bsw3.naist.jp/courses/courses112.html
研究室ホームページ:https://bsw3.naist.jp/ito/
(2023年04月10日掲載)