NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

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遠隔会議システムを利用した海外提携校との論文セミナー
「UCDオンラインゼミナール」を試験開講しました。

講義科目の国際化・英語化および国際コースの整備に向けた取り組みの一環として、UC Davis, Department of Plant Biologyと、バイオサイエンス研究科での同時開講科目を計画しています。その第一歩として、当研究科の学生とUC Davisの大学院生が遠隔会議システムを通して論文を輪読する UCDオンラインゼミナール(仮称)を試験的に開講しました。今回は、当研究科からは4名の大学院生と中島敬二准教授、UC Davisからは6名の大学院生とJohn Harada教授が参加し、植物科学分野の論文8報を読みながら、その内容や問題点、論文としてのクオリティーなどを英語で討論しました。

Journal-Club

中島准教授のコメント

このような新しい試みに自ら志願して参加してくれた10名の学生、特に英語でのジャーナルセミナーという、おそらく生まれて初めての経験に挑戦した本研究科4名の学生に敬意を表します。私は学生の指導教員という立場で参加したのですが、Harada先生のゼミに対する取り組み方から、アメリカでの大学院教育の一端を学ぶことができました。このゼミでは、毎回すべての学生があらかじめ論文を精読し、他の参加者に説明することが求められます。緊張感の中にも学生同士で助け合いながら進めてゆく、というアットホームな雰囲気の中でゼミを進められたことで、本研究科の学生たちにとっても、将来への自信につながる貴重な経験だったのではないか思います。また本学で導入している遠隔会議システムの性能はたいへんに素晴らしく、地球の反対側にいる方たちとゼミをしているという感覚が全くありませんでした。このようなシステムを利用して国際的なゼミや講義を日常的に受けられる時代が、すぐそこにまで来ているように感じます。

本研究科からの参加学生のコメント 

遠藤 仁 (出村研, D2)
  初めに、今回このような試みに参加させて頂けたことを嬉しく思います。当初は、具体的にどのような形でセミナーが進んで行くのかといったことも定まっていない状態だったので、少し戸惑うこともありましたが、参加者それぞれが助け合い工夫をしていくことで、回を重ねるごとに「形」が出来、終盤の回などは、セミナー後に疲れてしまうこともある程、集中力と思考力が求められる、中身の濃い素晴らしいものになったと思います。何より、会議システムを活用することで、場所をいとわず、言葉や文化、その他様々なことを超えた意見の交換と知識の共有が出来たということが、大きな驚きと、収穫でした。

塚原 麻伊 (高山研, D2)
  決して容易なゼミではなかったですが、より幅広い知識を得ること、さらに英語で討論をするという経験は非常に貴重でした。今後の課題は、より積極的に討論に参加することで、この経験を国際舞台で活躍する糧としたいと思います。

米原 亮 (田坂研, D2)
  毎週の英語のセミナーは、とても大変でした。というのもセミナーの形式が普段研究室で行っているセミナーとは異なり、論文を理解することではなく、議論す ることを目的としているからです。これまでに英語で様々な論文について議論をする場面は少なく今回のセミナーはとても良い経験になりました。

TSOLMONBAATAR, Ariunzaya (高木研, D1)
  Taking part in the Journal Club was a great experience for me in terms of improving my English communication skill for scientific discussions. Discussing and learning plant molecular biology was a refreshing break from the routine work of yeast experiments.

(2013年03月25日掲載)

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