NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究室・教員

卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -

高橋 章 さん

  • 農業生物資源研究所
    (→国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 上級研究員)
  • 2001年度(博士) 植物分子遺伝学
高橋 章さんの近況写真

現在私は茨城県つくば市にある農業生物資源研究所で研究員として、日々研究生活に打ち込んでいます。現在進めている研究のテーマは、大学院時代から一貫して続けているもので、学生時代にこの研究テーマに巡り合えたことが非常に幸運だったと思います。現在は一応バイオ研究者の端くれとして頑張っていますが、学部時代はバイオテクノロジーという言葉だけは聞いたことがあるけど、実際にどのようなことをおこなっているのかは全く知らなかったことをよく覚えています。DNAとRNAって?ゲノムって?クローニング?そんな当たり前の言葉さえも学部時代にはほとんど聞いたこともありませんでした。この大学院大学では入学して講座配属までの間、分子生物学の基礎についてしっかりと授業を受けることができ、そのおかげでそれまで全く知らなかった研究の分野にもわりと抵抗なく入っていけたような気がします。最初の頃は教科書から得る知識が本当に役に立つ日が来るのかなと思ったこともありましたが、そのときに得た知識は今現在の研究を行う上での基礎をなしてくれているようです。博士の学位を取得したあとは、イギリスで博士研究員として研究をする機会に恵まれました。海外での生活は非常に刺激的で、日本にいたときには想像もしなかったような楽しい日々を過ごしました。この大学での研究のレベルは世界から見ても非常に高いと思います。この大学でしっかりと学びながら研究していけば、胸を張って世界にも飛び出していけるのではないでしょうか。同世代の海外の研究者たちと語りながら研究の世界に没頭してみるのも楽しいものですよ。また、この大学は同じように研究者を志している同世代の友人が多いのも、魅力的だと思います。動物、植物、微生物の研究室が混在しているので、自分の分野とは違う講座を超えた友人ができると、とても刺激的で視野も広がるのではないでしょうか。専門バカもいいですけど、広い世界を知ることも必要ですからね。今思えば、自分のやりたい研究をとことんまでやっていた学生時代だったように思います。

【2005年10月掲載】

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