卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -
今川 佑介 さん
- 大阪国際がんセンター研究所 分子細胞生物学部門 主任研究員 (→大阪国際がんセンター 研究所 腫瘍増殖制御学部・主任研究員/チームリーダー 大阪大学大学院 薬学研究科 環境病因病態学分野・招へい准教授(兼任))
- 2007年度(博士) 動物細胞工学
今も続くNAISTでの出会い
私は今、大阪国際がんセンター(旧 大阪府立成人病センター)研究所で、新規がん治療法の開発を念頭に、近年アポトーシス以外にも複数の種類が知られ始めたプログラム細胞死(制御された細胞死)ついて研究を行っています。このセンターは2017年3月に移転し現在の名称に変更されましたが、病院と研究所、がん対策センターの3部門が一体となってがんの制圧に取り組んでおり、東の国立がんセンターやがん研究会と並んで西のがんセンターとしての地位を築いています。
私は奈良先端大に2002年に入学し、河野憲二教授が率いる動物細胞工学講座に参加させていただき、博士号取得までの6年間を過ごしました。河野研究室では、自分が興味を持った事象についてのびのびと自由に研究をさせてもらえ、さらに河野先生や先輩方からの丁寧な指導やアドバイス、ディスカッションがありました。このおかげで、研究を立案する力、様々な実験によってそれらを証明する力、研究をより深めるための考察および議論をする力といった研究を行う上で重要な基礎力を学ぶことができ、今でも研究の場に残ることができていると思います。
また、奈良先端大では非常に多くのすばらしい出会いにも恵まれました。今でも河野先生や研究室の先輩や後輩、奈良先端大の他の研究室の同級生とも連絡を取り合っていて、研究についてのディスカッションもよく行っています。さらに、昨年には河野研究室の後輩である曽川くんにも常勤研究員として私たちの研究室に加わってもらい、奈良先端大での人とのつながりは現在も研究活動の原動力になっています。
私は、奈良先端大で非常に多くのことを学び、多くの人と出会えたことが現在の財産になっています。強い思いがあって奈良先端大に入学したわけではありませんでしたが、今にして思えば、大学院を決めるときにとても良い選択をしたなと実感しています。
写真の説明:右側が筆者 研究員の曽川くん(左)と研究室にて
【2018年02月掲載】