卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -
高田 英好 さん
- ライフテクノロジーズジャパン株式会社 セールスマネージャー
- 1997年度(修士) 生体高分子構造学
目標に向かって努力する姿勢を学ぶことができました
私は大学は薬学部でしたが、3年生位から遺伝子レベルの研究に興味を持ち始めました。丁度その頃、奈良先端大ができたことを聞き、新しいもの好きの私は早速入学説明会に参加したところ、奈良先端大の最新の設備、研究内容に魅かれ、運よく三期生として入学することができました。
入学後すぐに研究室に配属されるわけでは無く、半年くらいは授業が中心でした。他分野から来た私にとって、大学時代学べなかった分子生物学の知識を習得できるこのカリキュラムは非常にありがたいものでした。研究室への配属は志望通りに入れる訳ではありませんが、幸いにも私は入学前から決めていた箱嶋先生率いる蛋白質の構造解析の研究室に配属されました。箱嶋先生を始め、この研究室のstaffや先輩方は研究に昼夜を問わず打ち込んでおられ、知識面もそうですが、目標に向かって努力する姿勢を学ぶことができたと思います。
奈良先端大が他の大学院と違うのは多種多様なバックグラウンドを持った方が入学し、留学生、社会人経験者等の入学者も多いことだと思います。このことは最先端の研究をする上で多角的にものが考えられる点で有利で、奈良先端大が大学院大学として成功している要因だと思います。卒業後14年位経っていますが、まだ同級生や先輩方とはコンタクトを取っていますし、卒業してから知り合った方も多数います。多種多様な人脈も得られる点も奈良先端大の特徴ではないかと思います。
卒業後は研究者を続ける選択肢もありましたが、私は研究者になるより、学んだ知識を活かし研究以外でライフサイエンスに貢献する仕事に就きたいと思いました。理系の大学院=研究職というのは定説ではありますが、実験室で研究を進めるよりも習得した幅広い知識を活かし、グローバルな会社で働きたいと思い、ライフテクノロジーズ社に就職しました。今働いている会社は、その名の通りライフサイエンスカンパニーですが、製品数も多く、大学院時代以上に勉強していかないとついていけません。仕事内容は研究者に対して製品を売り込んでいく営業職になりますが、研究者の立場を理解して活動ができるために、奈良先端大で学んだ経験は非常に役にたっています。卒業後同級生や先輩方が各研究施設で活躍されており、お会いすることも楽しみの一つとしてがんばっています。
大学院を検討されている方へ:私は日本全国の主要な研究機関はほとんど全て訪問しましたが、奈良先端大は研究するには設備、教員staffにも非常に恵まれています。将来の進路の選択肢を増やすことができる大学院だと思いますので、是非検討してみてください。
【2012年07月掲載】